dialog( )
Asian Generative
Art Exhibition
2024

1960年代に始まったコンピュータアルゴリズムによって生成されるアートは、やがてジェネラティブアートと呼ばれるようになり、2021年のNFTの隆盛において一つの象徴的なシーンを形成しました。「ジェネラティブ」は「生成的」を意味し、コンピュータアルゴリズムによって人の手を介さずとも作品が生まれる点に特徴があります。そこには大きな可能性があるはずですが、NFTや生成AIの登場の影響により、時にパターンを量産する手法として用いることや、生成される瞬間を関心のピークとした刹那的な楽しみ方のみが注目されるような傾向もみられます。さらに、近年のジェネラティブアート作品の多くは、JavaScriptで書かれ、webブラウザ上で動作する平面作品として、オンラインのプラットフォームを介してリリースされています。

ジェネラティブアートの根幹がコンピュータアルゴリズムにあるのであれば、その可能性はwebにおいてのみ展開されるものではなく、多様なものであるはずです。現代アートは西洋によってルール形成されたある種のゲームであるかのように語られることがあります。同様にジェネラティブアートにおいても西洋を中心として発展してきたテクノロジーの進化の中で、アーティストは既存の道具を使い、用意された環境の枠の中で創造することを無意識的に選択してはいないでしょうか？

本展覧会は、ジェネラティブアートの独自性を再考し、その可能性を広げるための取り組みです。そのために、アジアに住む私たちがそれぞれの独自の文化を見つめ直しながら、私たち自身の解釈でジェネラティブアートのかたちを提示することを目指します。

また、本展覧会は、アジア諸国の文化をより深く知るための機会でもあります。例えば日本ではゲーム、オーディオビジュアル、映像、VR空間などにおいてユニークな文化が息づいていることがわかりますが、隣国のアジア諸国との類似点や差異については意外と知らないことにも気付かされます。他国とのコミュニケーションを重ねていくことで、言語の壁に悩まされ、文化的背景の理解の欠如も自覚することになります。アジアから世界に発信する本展覧会は、アートを介して互いの文化を知ろうとすること自体にも大きな意義があるといえるでしょう。

このような背景のもと、「dialog()」と名付けられた本展覧会は、アートを軸に対話を繰り返すことで、言語の壁や文化的背景の違いを超え、互いをより深く理解する機会としたいと考えます。展覧会では、各都市より総勢40名のアーティストによる作品が一堂に会し、同一のキュレーションで4都市を巡ります。互いの差異や独自性を探求するこの取り組みの結果として、アジア文化の特色が反映されたジェネラティブアートのかたちを世界に提示することができれば幸いです。

まずはdialog()を実行することから始めましょう。

以電腦演算法爲基礎的生成藝術 ── 藝術家設計一套系統，使素材在規律中隨機發展 ── 已經存在超過半個世紀。區塊鏈技術席捲全球後，生成藝術進一步結合非同質化代幣，以其獨特的分享和蒐藏方式，成為被大眾重新認識的數位創作形式之一。

隨著區塊鏈技術帶來的全新動態與創造力，我們逐漸意識到，在全球化和分散式的藝文場景中，個人或單一地方的力量有限，新的聲音與創意表達需要以集體作為基礎。經過深入討論，東京、台北、首爾和北京的組織者決定共同架構一個亞洲生成藝術的交流平台：dialog()。這個平台旨在連結亞洲的創作者和組織者，促進跨文化的合作與藝術交流，構建「在地─國際」的網絡，並將 40 多件作品在四地巡展。展名中的空白括號象徵創作表達的對話空間，也意味著共識形成與資源分享的實驗空間，數位創作因此能成為社群運動的動能。

「dialog()」所要傳達的「對話」不僅關於語言和文字，還涵蓋了編碼和藝術。編碼是人類與電腦間的對話方式，由不同於日常言說的字母、符號和數字構成；而藝術則跨越語言，關心不同文化間的相互作用，藉助超越語音和文字的媒材來實現。人機關係與跨文化關係構成「dialog()」及本展的兩條軸線，其交集處正是探索一種新的語言，這樣的語言既可以是廣泛且共通的，也可以是關於細節與差異的。

在這次「dialog()」巡迴至台北的展出中，除了固有的展呈方式外，也藉由高解析度的穹型劇場，打造沈浸式的生成藝術體驗空間及音像表演。同時我們也與 Akaswap XR 合作，以台灣多位數位藝術先行者作品，介紹數位及媒體藝術在台灣的發展切面。這些先行者們的影響包含學院也外於學院，持續影響幾個世代的創作者至今，為更廣闊的創意實踐與社群意識提供豐沛的土壤。

我們邀請你一同加入「dialog()」的生成藝術旅程，讓展演成為我們聚集與慶祝的場所，細聽彼此和作品之間低語的時刻，敞開一次又一次的對話